aikisでは、すべての回線をノイズのないデジタル回線にしておりますが、 NTTのアナログ接続における通信速度の保証値は9.6Kbpsまでであり、この保証値を大きく上回る接続である56Kbps接続は少しの回線ノイズによっても接続状況が大きく左右され、aikisにもいくつかの不具合が報告されています。

ここでは、現在までに報告されている56Kモデム(K56flex/V90)を利用した問題と、解決方法に関してご説明いたします。

56Kモデムをご利用のユーザから多く寄せられる問い合わせとしましては、

  • 28.8kbpsもしくは33.6kbps以上の速度がでない。
  • 56kのパフォーマンスが十分に感じられない。
  • 50kぐらいで接続できるが途中で切断される / 切断が頻繁に発生する
  • aikis以外のプロバイダーへは問題なく接続できるがaikisへはうまく接続できない。
  • 認証後にすぐ切断される。

という上記5つがあります。

aikisでは、完全なデジタル回線による着信と高品質な着信設備を利用し、ほとんどノイズが入らない環境を構築しておりますので、原因はほぼ下記の、

  • ユーザーの皆様の設定の違い
  • モデムのファームウエアのバージョンが最新ではない
  • 家庭内の配線を分岐している。線を長く伸ばしている。
  • モデムや回線の近くに電気製品がある。
  • ご利用のNTT回線にノイズが入りやすくなっている。
  • ご利用のNTT回線からaikisのアクセスポイントまでに経由するNTT交換機の種類が古く、ノイズが入ってしまう。

にある事が判明しています。

まれに、『aikisのデジタルモデムとの相性』という事がありますが、ほとんどの場合は、実際の相性問題よりも上記の問題が原因となっています。


56K接続のトラブルの主な原因

ほとんどの場合は、ご利用されているモデムが正常にエラー訂正を行えていないため、モデムが安定して接続できる速度に自動的に下げて接続しているか、接続してもエラー訂正が正しく機能していないことが原因となっています。

通常の56Kbpsモデムであれば、まず56Kbps(V90/K56flex)の規格でネゴシエーション(通信の確立交渉)を行い、56Kbps→54Kbps→ … 33.6Kbps(V.34)→ … という順序で徐々に速度を下げて安定して接続できる値を探してアクセスサーバと接続することになります。

このネゴシエーション中にノイズの影響や、モデム自体の性能から来るエラーなどの原因から、正常にネゴシエーションができなかった場合は、接続できないとか接続してすぐに切断されたりしてしまいます。

モデムのネゴシエーションが原因の場合は、下記に記載しております注意点を確認して頂ければ、ほぼ解決いたしますが、先に述べましたとおり、お客様の電話回線からアクセスポイントまでに経由するNTTの交換機や回線の状況によっては、接続できない場合もあります。この場合は、お近くのNTTまでお問い合わせください。

※注意

「他のプロバイダにつながるけど、aikisにはつながらない」という苦情もまれに寄せられていますが、お客様のご利用の電話回線からaikisのアクセスポイントまでに経由するNTT交換機の種類と数と、他のプロバイダのアクセスポイントまでに経由するNTT交換機の種類と数が異なるために、このような現象が発生する場合があります。同様に、「aikisには問題なくつながるけれど、他のプロバイダへはつながらない」という現象も発生しています。

56Kモデムを使用していただく上での注意点

※注意

以下は基本的にWindowsを中心に説明しております。

Macをご利用の場合は使用されているPPPソフトやモデムの設定をご確認ください。

Open Transport PPPではCCLファイルを最新のものにすることで接続速度を下げたり、安定して接続できるようになる場合もございます。

また、ATコマンドを使用される場合は、Free PPPなどコマンドを設定できるPPPソフトをご利用ください。

コントロールパネル→モデム→プロパティ→接続→詳細で「エラー制御を使う」「接続に必要」の両方にチェックがついていますか?

※データ圧縮が正常に作動していない場合は、「データの圧縮」のチェックをはずすと安定して接続できる場合もあります。

壁からモデムまでの電話線は長くないでしょうか?

電話線は非常にノイズに弱いものです。長く伸ばされている場合は、なるべく短い線をご利用ください。

電話線がテレビやラジオなどの電化製品、その電源アダプタ(パソコン、スピーカーも含む)の付近を経由していないでしょうか?

この場合もノイズを受けやすくなりますので、できるだけ離すようにしてください。

壁から出ている電話線を電話とモデムへ二股に分けられていないでしょうか?

二股に分けるとその部分の抵抗値があがりノイズが発生してしまいます。可能な限り、モデムまでは直通にしていただきモデムのPHONEジャックから電話を接続するようにしてください。

ご利用モデム専用の新しいドライバ、ファームウェアが公開されていないでしょうか?

バージョンアップすることにより、接続状況が改善される可能性がございます。メーカーのホームページなどでご確認ください。

ゼロ発信などの外線発信が必要な電話をご利用されていないでしょうか?

上記に該当する場合は、専用の交換機をご利用されているはずです。この場合、交換機によりノイズが発生したり、速度が制限される場合が多いです。設置されているメーカーの方に問い合わせてみてください。

また、ほぼ現在はデジタルに移行されているはずですが、経由するNTTの交換機がアナログの場合も、速度が制限されてしまいます。

モデムのメーカーによっては、独自のコマンドで送出レベルを上げることでノイズの影響を軽減できる場合もあるようです。

詳しくはメーカーにお問い合わせ頂くか、ホームページにてご確認ください。

 

それでもうまく行かない場合は

まずは、お近くのNTTに連絡してご利用の回線品質のテストを行なってください。

そのテストで問題が無ければ、aikisのinfoメール宛てに、

  • ご利用の環境 (パソコン名、モデム名、ファームウェアのバージョン等)
  • ご利用の時間帯
  • 症状

そして、Windows環境をご利用の場合は、「モデムログ」を添えて、ご連絡ください。

モデムログ取得方法

Windows95の場合

「マイコンピュータ」→「コントロールパネル」→「モデム」→「使用するモデム」を選択→「プロパティ」→「接続」タブ→「詳細」→「ログの記録」にチェック。 設定後、次回のダイヤルアップ接続から「Windows」フォルダの中に、「modemlog.txt」というファイルが作成されます。

Windows98の場合

「マイコンピュータ」→「コントロールパネル」→「モデム」→「使用するモデム」を選択→「プロパティ」→「接続」タブ→「詳細」→「ログの表示」をクリックします。